「甘興覇、詭弁を弄するの巻」
自分で描いた作品への考察とか解説…みたいな記事
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凌統が勝手なふるまいをする甘寧を責めるも、逆に助長してしまう。時系列としては、甘寧が呉に降ってきてから少し経ってから。
「淩統伝」にこんなエピソードがあります。
山越という不服住民の討伐に凌統が参加した際、麻屯を包囲し総攻撃をかけることになった。その期日が来る前に、酒を飲むことになった。
その酒席の主人となった陳勤という督は、礼も守らず、みなをばかにしたような勝手な行動をとった。これに対して淩統は面と向かって注意をして従わなかった。
陳勤は立腹し凌統やその父を罵倒する。しかし淩統は泣くばかりで口答えはしなかった。外に出た後も侮辱は続いた。
ついにこらえきれなかった凌統は刀で陳勤を斬りつけ、その傷がもとで陳勤は数日後に死んだ。
この話には続きがあるんですが一応ここで一区切り。
このエピソードから、凌統は他人の正しくない行いに対して絶対に反発してしまうタイプなんだな~と感じました。それが甘寧ともなるとなおさら…!
先に掲載している漫画にはそんな凌統の過去と、高潔な性格を反映しています。
(2/3)では言いよどんで陳勤に言われたセリフを回想します。(下図)
侮辱が気に入らなくて殺した過去。
武人であるがゆえに、有益な殺人を繰り返してきた。
時世上それがしかたないことであり肯定されるとしても、人殺しであるという点については甘寧と何ら変わりない。
また、無益な殺人をしたことがないかといえばそうではない。
陳勤を斬る必要があったかといえば、ない。
有益無益という観点から語ると、甘寧も凌統も五十歩百歩ではないでしょうか?
この話では甘寧に言い負かされてしまった凌統ですが、もっと成長して、有益無益とは別のアプローチで言い負かせるレベルに到達してほしいなと思っています。
そんなかんじで!凌統が成長していく姿を描けたらいいな~